屋上緑化・壁面緑化の歴史と現在

建築物の表面を植物で覆うことによって緑化し、景観の向上を図ったり暑さや寒さに対する性能を向上させる方法は、古くから私たちの生活に取り入れられてきました。ツタのようにつるのある植物を壁や塀に這わせる壁面緑化や、土でできた屋根に草を植える屋上緑化は、現在でも世界各地で見られる手法です。またアサガオやヘチマなどを利用して、窓辺に緑のカーテンを設けた経験がある人も少なくないのではないでしょうか。

さらに環境保護に対する意識の高まりを背景に、21世紀の終わり頃からは公共建築や大規模な施設の屋上を緑化する動きも広がり始めました。

その中には人々にやすらぎを与える公園や庭園としての機能を併せ持つ事例も増え、屋上緑化は限られた土地を有効活用することにも役立っています。

地球温暖化対策としての屋上緑化

景観的にも実用的な面でも私たちの生活に貢献してきた屋上緑化や壁面緑化ですが、近年では地球温暖化対策のひとつとして改めて注目されています。地球温暖化による平均気温の上昇や気候変動が人類にとって深刻な影響を及ぼし始めた現在、私たちは可能な限りあらゆる手段を駆使して対応にあたる必要があります。

特に屋上緑化は都市部で深刻なヒートアイランド現象に対して有効であると考えられ、もちろん省エネルギーや二酸化炭素の削減に対する効果も期待できます。また導入によって不便さを強いられたり景観を損なう恐れがなく、それどころか私たちにとって快適な空間の演出にも役立つのが屋上緑化のメリットです。

屋上緑化は芝生だけではなく、さまざまな植物を育てられます。ハーブとして使えるローズマリーやタイム、常緑のキリンソウなどのほか、低木類なども植えることが可能です。